本文へジャンプ



拡大する佐渡の放牧養豚 2014/10            NPO日本放牧養豚研究会
 

2013年5月より佐渡市八幡地区ではじまった、放牧養豚は、順調に発展し、「佐渡島黒豚」として、地域特産品となってきています。
また、なによりも、低コスト、かつ、豚にストレスを与えない飼い方、更に放牧地の耕地としての利用で、その生産は、さらに注目されるようになりました。

放牧養豚の起源は、イギリスで、その歴史は意外に浅く1950年代からです。最初は、繁殖豚群を野外で飼養する試みからはじまりました。
日本では、肥育の放牧がほとんどですが、野外で、草土をたべ、中に歩き回れる姿は、幸福な豚=ハッピーピッグと呼ばれヨーロッパのアニマルウエルフェアーの考え方の根幹になりました。

循環、エコなど、沢山の声は上がります。しかし、それを目に見える形ではっきり示すことができる試みは、まだまだ、少数です。
そういったなかで、佐渡の放牧養豚の試みは、「百聞は一見にしかず」目に見える形で、リサイクル有機農業のあり方をしめしてくれます。




▲放牧養豚を展開した土地。海岸まで50m。
作物は、潮風にあたり、収穫は、びびたるものであったそうです。
奥には、火力発電所が見える耕作放棄地で、ソバの栽培が少しなされているぐらいです。



▲放牧地は、放牧終了後は、耕されます。
豚達が、きれいに、雑草を消化してくれたあと、石灰を撒き、種まきをして、大根、カブを作りました。



▲集団行動。豚達は、隊列を組んで行動します。
広い放牧地では、糞尿の均等な、放出がなされ、ハエの発生もごく少しです。



▲放牧養豚必須の蓋付き餌箱。これで、野生害獣、害鳥をシャットアウト。
また、容量も大きめにしてあります。



▲夏は特に水浴び大好きの豚さんたち。
砂地なので、豚が汚れることはありません。



▲放牧養豚の枝肉。脂肪の白さ、赤肉の赤さが目立つ。
しかし、アスリート筋肉=良く運動した筋肉=赤肉は柔らかくおいしい。
十分に美味しく適度の弾力があります。



▲佐渡は造り酒屋が6軒あります。此処から出る酒糠=米粉が仔豚肉豚の餌に混ぜられます。
割合は25〜30%、口元が白くなるのでわかります。脂はやや多くなりますが、肉の風味は、ますますよくなります。



▲放牧地で放牧後播かれ成育した大根をたべる黒豚達。
沢山の大根、カブが収穫でき、人間のくちにはいるとともに、豚さんにもおすそ分けできました。
2回連続放牧、その後4〜5月を、作物栽培に、むけるのが最良です。