ヨーロッパ通信 1  過ぎたるは、及ばざるが如し?!!!

 

 ヨーロッパの中で、イギリスは、養豚産業の衰退が著しい。

これは、イギリスが口蹄疫や豚コレラといった病気に打ちのめされたばかりでなく、屠殺体重が生体で90kg位と小さいことによる、販売単価の減少

動物の福祉(アニマルウエルフェアー)の考えが、非常に強く、去勢の禁止、ストール飼の全廃など、他のヨーロッパ諸国よりはるかに厳しい飼養基準の設定と破った場合の、罰則が法制化されたこと。これが、結果として養豚産業の力を弱めたことが上げられる。

しかし、それ以上に、pmws(通称 クズ豚病といわれ、事故率、小貫割合、とも増大する。)などという、呼吸器病の拡がり、これを抑えたかと思うと、今度は、pndc(呼吸器複合病)といって、70日令以降の呼吸器障害が増加する病気が交代するようにおそいかかってきている。

離乳後の事故率が、15%以上出ると、イギリスでは、まず、大赤字で生産継続ができなくなる。このような中でとられた処置が

1 離乳日令を28日から35日にすること

2 いわゆる、赤肉量が多く発育の早い、ハイブリット豚よりも、自家更新で、脂肪が厚いものを種豚群にする

3 薬剤の使用を中止し、とにかく、悪いものを見つけたら、専門の病畜専用隔離豚舎、あるいは、野外の小屋に移し、換気を十分にとってやる。

4 よりオールインオールアウトを徹底する

これらの、方針でとにかく、コストがかけられないので、思い切って基本に忠実な方針ということで、ストックマンシップが非常に強調されている。