「なかよしこよし」

 先月開催された養豚塾で、北海道から、はるばるこられた獣医の江口先生(ノアファーム)から、面白い現場報告がなされました。内容は離乳舎でのユニークな飼養管理方法でした。
 離乳舎では、最初は同じ大きさでも、どうしてもバラツキが生じ小さくなりヒネたり、小さい子豚がそのまま、ヒネたりするようになります。これらのヒネ豚達は、そのままにしておくと、同じ群の仲間からの「イジメ」で事故豚になる可能性が高くなります。
 このような子豚が出てきたら、その子豚を、同じ豚房の中に、他の子ブタからいじめられないようにカゴに入れ豚房の中で観察をつづけます。すると、カゴに近寄り、口を寄せたり、カゴ越しに添い寝しようとする「仲良し」子豚が現れるというものです。
 この豚を、そのヒネ豚がいるカゴの中に収容すると、ケンカすることもなく、仲良く過ごすとのことです。さらに、ヒネた豚は、「仲良し子豚」とともに元気になり、体調を回復するというものです。これらの子豚をどうするかは、まだ聞いていませんが、考え方は斬新です。
 豚は、「社会的な動物です」1頭で飼っているとなかなか 成長していきません。体感温度も2〜3頭固まれば、ぐっと上がります。病気は、精神的なものから、結構発生していきます。特に「孤独」は、非常なストレスとなります。豚は頭がよく特に感受性が強い動物です。1頭になると、途端に元気がなくなり 増体も複数でかうようにするのが、病畜でも豚の場合には基本です。





子豚は、集まることで 安心 + 適温維持になります