タイ VS マグロ 運動が肉を赤くする!

 肉の色の濃さは、日令と運動量と比例する。最近読んだ 肉の解説書に書いてありました。要約すると、肉の赤さは、筋肉組織内の酸素の含有量で決まる。この含有量が、多いほうが長時間、かつ激しい運動に耐えられからとのことです。

 例えば、豚肉の場合ロースと肩ロース、モモを比べると、後者2つのほうが、赤みの色は、明らかに濃くなります。これは、豚の肩、足の動きと背中の動きをみれば、明らかに運動量の多さは、前者が勝っています。

 肉色が真赤なクジラ肉は、哺乳類ではありますが、クジラの運動特性に由来し、潜水して1000mぐらいもぐり、しかも1時間ちかく海中でもぐりっぱなしで、餌をとるとのことです。その激しい運動を維持するためにも、筋肉中に多量の酸素をため込むので、赤みの肉になるそうです。

 海の魚でも、波にもまれ回遊するマグロ カツオなどは、運動量が多くなるので、赤みになり、タイ ヒラメ などは、岩場に隠れ、外洋にでないことで、運動量が少なくなることで、白身になるという、説明ができるようです。
豚肉については、一時PSSという白っぽいフケ肉が問題になりました。また、早く成長したものは、白っぽい、淡い色になります。反対に、私たちの飼養している英国黒豚の筋肉の色は、一般豚よりも濃くなります。これはまず、なによりも、密飼にせず運動させていること、通常の白豚よりも1ヵ月よぶんに飼っていることに起因します。

 おいしさについては、言うまでもありません。これは、赤みを構成する筋肉繊維が、通常の白豚より細く数多くあるからです。運動不足の早期肥育の豚をおいしいと感じるかどうかは、別問題ですが、生理的な特徴をつかんで、肉を見るのも面白いものです。


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ブリチッティシュバークシャーのお肉

 BBの肉は、一般に白豚より 赤くなります。これは、運動量をおおくさせることと、肥育期間が白豚より1ヵ月ほど伸びることにより、肉が締まることによります。
 ロース芯の太さは、自慢できる、もう一つのセールスポイントです

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