良すぎる 離乳舎 の問題

離乳段階の管理が問題になっています。
PRRSの発生以降 いかにそこでの発症を抑えるかという観点で、離乳舎での設備改善がかなり広くすすめられてきました。
子豚の家、コンテナ式離乳舎など、いろいろなものが出されています。
結果として、離乳段階での 発症は、抑えられ ほっとしたのもつかの間 こんどは、肥育舎での事故が増加するという報告が聞かれるようになりました。
これは、PMWSで、違う病気だという見解もありますが、管理の流れを考えると、再考が必要ではないかとおもいます。

良い設備の離乳舎に共通するのは
@ オールイン オールアウトが厳密に出来る
A 温度管理も一定の範囲におさめられる
B 換気が十分にできる。(子豚の家では、外気が自由に吸える コンテナ式ではファンによる十分な換気)

これが、肥育舎になると まだまだ厳密なオールインオールアウトが、できていない豚舎が多いようです。また、開放タイプの豚舎が多い為もあるのか温度管理にいたっては、コントロールが難しく非常に「日格差」が 大きいタイプのものが多いようにみえます。また冬になると保温維持の為、換気不足に陥る傾向があります。
離乳舎より大きく条件が違う農場が多いのではないでしょうか
昔から、「良い離乳舎からでた子豚は、事故が多い」との見方があります。
解決策としては、逆発想で、特に温度管理に関しては、生活空間は、自然換気にして
寝場所だけ暖かくするというほうが、理にかなっているようです。
ヨーロッパでは、離乳舎に関しては、1頭あたりの面積を多くとり、動き回る空間は、自然換気、寝場所は、屋根付、床暖房付き というものが増えています。
考えてみれば単純なことですが、これは、分娩舎の環境と同じということです。


子豚は、自分で環境を調整する能力があります。

その好みは、温度のみではなく、床面、温度の伝わり方など、いろいろ、あります。